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『「和」は「納豆」から』

ペンネーム:ジャズミンとテオのパパ

挿画 3年前に突然の辞令で、私と妻はブラジルから地球を半周して日本にやってきました。南米最大の都市サンパウロには日系人がたくさん住んでいますが、私の生まれ育ったリオデジャネイロには日系人はとても少ないのです。ですから、日本に来た時には、日本のことはほとんど知りませんでしたので、それこそ毎日が驚きの連続でした。

 天候から文化、食べる物から考え方まで、本当に、全てがブラジルとは違っています。食材を買いにスーパーへ行っても、並んでいる商品が何なのかも分かりません。私にとって最初の「和食」は納豆でした。勧められて初めて食べた時には、「何だこれは!腐っている!」と思いました。でも、納豆はあの匂いも含めて味わいがあり、健康食品でもあると教えてもらいました。その他の日本の伝統食品も、昔から手間暇掛けて作られ伝えられてきたもので、優しい味わいだけでなく、体によい成分をとても多く含み、いろんな病気の予防になるすばらしい食品だと分かりました。納豆も週に1回は食べるように挑戦し、だんだん好きになりました。それにつれて、日本のことも分かって好きになっていきました。

 優しい日本の食品のように、日本人は例えばいつも他の人を助けようという優しい心を持っている、とても親切な人たちだと気付きました。私たち家族も、周りの人たちに随分と助けてもらったり、いろいろ教えてもらったりしてなじんできました。今では気分は日本人のようになっています。例えば、来た当初は私が買い物をしていると外国人が珍しいのでしょう、周りの目線を集めていました。3年経った今では、買い物をしている外国人を私が珍しがっているのですよ(笑)。そして私がしてもらったように、日本の良さを外の国の皆さんに教えてあげたくなります。

 かつての私はブラジルが一番だと思い、風習や生活もブラジル流がすばらしいと思っていましたが、日本の人々や文化に触れる中で、この国がとても居心地のいい優しい心のある国だと思いました。「和」とは人と仲良くするという意味もあるそうです。その大切さを、日々感謝の心で学ばせていただいています。

  
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