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『私にできることは』

ペンネーム:そら

 私がまだ幼稚園児だった頃、手に風船を持ちながらデパートに出掛けました。ですがつい手を離してしまい、風船がふわふわとデパートの天井まで飛んでいってしまいました。一緒に出掛けていた母親が風船を取ろうと手を伸ばしてくれましたが、届かず、残念だけど諦めるしかないかなと思っていたところ、ちょうどそばを通りかかった背の高いお姉さんがさりげなくその風船を取って手渡してくれ、とてもうれしい気持ちになりました。
 大人になっても忘れないエピソードですが、今思えばあの時の私は風船が戻ってきたことに喜んでいただけでなく、見ず知らずの女性や母親が風船を取ろうとしてくれた、その気持ちや行動をうれしく思ったのだと思います。挿画01

 たまたま通りがかった人に親切にすることで、喜びの輪が広がっていくものなんだ。そう感じるようになった私は、子供の頃から引っ込み思案な性格ではあるのですが「困っている人に気付いたときは、声をかけてみよう」そんな信念のようなものを持つようになりました。実際にはその勇気が出ずに最後まで声をかけられず後悔した経験もあるのですが、そのうちに「どうぞ」と年配の方に電車の中で席を譲ったりする事が自然にできるようになっていきました。

 ところが大人になった今、もっと身近な人への思いやりをつい忘れがちになる自分にふと気付くことがあります。これはいけないよなあと思い、先日母親が作ってくれたご飯を食べていたときに「やっぱり家のご飯が一番良いよね」と普段は恥ずかしくて言えないことを口に出してみました。うれしそうな母親の表情を見て、ほんわかとした幸せな思いで私も夕食を楽しむことができました。

 毎日の生活の中で思いやりの言葉をかけあったり、自分ができる範囲で行動に移すことで、周囲に喜びや平和な空気の輪を広げていけるのだと思います。

  
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