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『始めるのに遅いってことはない』

                                            ペンネーム:しろ

挿絵 15歳のときに読んだ『ナイチンゲール』の本に感動し、看護師になりたいなぁと思ったけれど、自分の夢に自信が持てず、高校を卒業すると違う道に進んでいました。しかし、職場に来られた80代のご婦人が「朝からふかした芋を1個しか食べていない。1週間もそんな感じ。一人だからもうそれでいいの。しゃべる人もおらんし、もう人生いいの」と話しているのを聞いて、「この方のお家に行ってお話できたらいいな。少しでも元気になってもらえたらうれしいな」と思い、ふと訪問看護師という職業が心に浮かびました。25歳の時でした。

 初めて看護師になりたいと夢を見てから10年。私の心は10年前と変わっておらず、「3年間やっていけるのかな。もしダメだったらこの先どうやって生きていこう。今のままの方がいいのではないか」と、自分の夢に対する情熱に自信が持てないままでした。自分の気持ちをある方に相談すると「やった方がいいよ。私は50歳よ。今から始めようと思っていることが、まだまだたくさんあるわよ。あなたは私の半分じゃない。何をためらっているのよ」と背中を押してくださいました。

 縁があり入学できた看護学校で学生生活を始めてみると、様々な年齢の方がいました。みんなに勉強も助けていただき、一緒に泣いたり笑ったりしながら卒業し、晴れて看護師となることができました。私の人生の中で、かけがえのない人たちと出会うことができたことが、人生の幸せだなぁと感じ、挑戦してくれた3年前の自分にありがとうと思います。

 現在も、助産師の資格もとりたいなぁと思ったり、リラクゼセーションのスキルも身に付けてみないなぁと思ったり、やってみたいと思うことがたくさんあります。しかし、年齢的にきついかなぁと考え、ためらう気持ちが出てきてしまいます。ある時職場の上司が「きっと10年後に、あと10歳若かったらやっていたのになぁと思う時がくるよ。10年後の自分が言っている10年前って今なのよ。始めるのに遅いってことはないよ」と話してくださいました。今は看護師として毎日必死に生きていますが、これからも焦ることなく、少しずつやりたいことを実現していきたいと思います。神様と親からもらった命と人生。これからも心の宝物を増やしていけるよう、感謝して一生懸命に生きていきたいと思います。

  
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