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イギリスのガーディナーに

                                          ペンネーム:ムスカリ

 26歳の時、「園芸を英語で勉強したい」とイギリスへの留学を決意しました。イメージ写真_01
それは、オーストラリアにあるPLの教会に勤務している時のことでした。教会の庭をきれいにするために建設会社から派遣された、ガーデン・デザイナーの斬新なアイデアや心細やかな配慮に感動し、自分もそのような知識を身につけて、人の暮らしが豊かになるアドバイスができるようになりたいと思ったのでした。

 最初のチャレンジは留学資金をどう調達するか?でした。当時、イギリスの通貨は強く、1ポンドが250円ほどでした。いろいろな方の助けを得て、ロータリー財団の奨学金制度で留学できることになりました。園芸のコースを修了後、イギリス国内で研修生として働けるというシステムがあり、ケンブリッジ大学付属の植物園に配属されました。

 そこまではよかったのですが・・・スタッフは皆、植物の知識だけでなく、企画力・行動力があり、何とか生活できるレベルの私の英語力ではついていくのがやっとでした。自分の意見を思うように表現できず、「やっぱり、母国語の日本語で仕事がしたい!」と帰国し、日本で園芸関係の会社に3年ほど働きました。

イメージ写真_02 その後、イギリスで知り合った現在の夫(日本人)に彼の元上司から「イギリスに戻ってきてくれないか?」と連絡があり、結婚後再び渡英することに。

 正直なところ、2度目のイギリスでどこまで自分を表現できるか自信はありませんでしたが、まずは出版社に「イギリスからレポートをさせてもらえないか?」と履歴書を送りました。現在は、近くのガーデンで働いて実践力をつけながら、ガーデン・ライターとして日本の園芸雑誌に寄稿しています。

 そして、今チャレンジしているのは、園芸関係の文献の翻訳です。過去には言葉の壁にくじけそうになった自分ですが、日本に市場を持つイギリスの会社と契約し、できるだけ自然な日本語の翻訳を提供できるように努めています。

 イギリスで、母国語を生かして仕事ができることは、“日本人として”うれしいことです。小さい頃からPLで教わってきた「誠を込める」ということは、庭造りにおいても、翻訳においても、自分らしさを出すためにとても大切なことだと思います。

 また、文化も生活習慣も違う日本人とイギリス人では考え方が全く違うので、「白紙で相手の気持ちを聞く」ということなしではやっていけません。外国生活は思いがけないことがたくさんありますが、こうしてPLで教わったことが励みになり、乗り越える原動力になっています。
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写真撮影:筆者『Rose Garden』(イギリス)
  
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