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『ハードルのその先に・・・』

                                  ペンネーム:カトルキッズ

挿画 20歳(はたち)。夢と希望に燃えて私は社会人1年生となった。同時に親元を離れ東京で暮らし始めた。私にとって東京はふるさとのようなもの。CMでも名の通った会社に、母校の推薦をもらって入社した私の人生は、バラ色のはずだった。

 ところが、配属されたのは希望していた職種ではなかった。いつもいつもコンピューターの画面に張り付いて行う緻密なチェック作業が、やがて私を追い詰めた。何とか日々をこなしてはいるものの「こんなはずじゃなかった」という言葉が浮かんでは消える毎日だった。
 時々行くPLの教会は、昔からの友達に会うことのできる楽しい場所だったけれども、入社1年目の薄給の身では電車賃もままならず、月に1度訪ねるのがやっとだった。
 そんなある日、教会の先生から工夫することを教えてもらった。私は教会と自宅と会社を結ぶ電車の定期券を買うことにした。定期券代の元を取るため?にも、週に1度は教会に行く生活が始まった。

 1年ほどたった頃、ついに仕事を辞めようかと考えるようになった。ただ、一旦自立したはずなのに、また親元に帰って世話になるのは本意ではないと思った。「次に自分にできること」が何かを模索しつつ、教会でも先生に相談することが増えていった。教会の先生の話を聞いて「次」のために今自分に与えられた仕事をしっかりやろうと心に決めると、不思議と同じことをしていても心が軽くなったのを覚えている。

 間もなく、社内での人事異動があった。私はこれまでと全く違う職種に就くことになった。新しい仕事を覚えるのと同時に、毎日次々と降りかかってくる用事をこなさねばならなくなった。変化のある毎日は、忙しいが楽しく感じられ、その変化に対応するために、教会で先生に相談することも増えていった。そんな変化に富んだ楽しい生活は、結婚で退社するまで続いた。

 自分の得意ではないことにも、真っ向から取り組んでいると、思わぬ道が広がっていくものだと学んだ。これは私の大切なエピソードのひとつだ。入社当時、あれほど苦労して学んだこと(コンピューターに関すること)が、今になって私の生活の上に大いに役に立っていることも付言しておきたい。

  
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