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楽しむ力

メリハリのついた毎日に

ペンネーム : 美猿

 夫は多趣味で、文化系からスポーツ系まで幅も広いのですが、私にはこれと言った趣味というものがなく、結局は、やりたいことがいっぱいの夫に付き合うことになります。

 山歩きもその一つ。春だというのに雪の積もった峠を越えたり、雷雨の中、休憩もできず、おにぎりを食べながら歩き続けて22キロを踏破したことも。

「休日に山歩きなんて、信じられない」とあきれる娘に対し、
「山が私を呼んでいるのよ」と、うそぶく私。

 ところが、次回の山歩きは近畿の最高峰。もうすぐ追いつくっていうところで先に行って休んでいた主人は、すぐに歩き始めるので、いつまでたっても追いつくことができず、あまりの苦しさに泣いてしまった。

私「もう二度と山歩きはしない」
娘「あれっ、山が呼んでるんじゃなかったの?」
私「山は呼んでいるけど、パパが私を呼んでいないの!!」
そんなこんなで、思い出は数知れず。

 初めは、たまにはゆっくり家のこともしたいと思っていたけれど、今では夫は次に何をするのだろうと期待したりして。おかげでメリハリのついた毎日を楽しんでいます。


夫婦お互い、 趣味は違うけれど

ペンネーム : スイトピー

 結婚してすぐに夫の趣味は「将棋」だということを知った。私はテレビはドラマか歌番組が見たかったけれど、夫がいるとテレビ番組は野球中継か将棋番組だった。新聞も「将棋」がしっかり載っているというので、「M新聞」。将棋そのものは難しそうで分からないけれど、将棋界で活躍している棋士のことは夫がうれしそうに話してくれるので、少しだけ分かるつもり。そして夫が応援している羽生名人は我が家では「羽生さん」と、さん付けで呼んでいる。
(他の棋士は呼び捨てにしている、ごめんなさい)

 ありがたいことに、今や将棋はスカパーの専門チャンネルだけでなく、最近はネット中継があり、夫はiPadにくぎ付けになって、羽生さんの一手に一喜一憂している。将棋に没頭している夫は心底うれしそうに「羽生さん」の状況を教えてくれるので、我が家では親しみをもって「羽生さん」を応援している。

 私はと言うと、ミュージカルが大好きだが、 夫はどうも苦手のよう。だから、映画やミュージカルの舞台を友達と観に行きたいと言うと、必ず「ゆっくり楽しんで来い」と快く送り出してくれる。

 趣味のおかげで、お互いがそれぞれ幸せな時間を持てていること、相手の幸せそうにしている姿を見られることは、ほんと幸せだなあと思う。お互いの趣味を尊重しつつ、今日も一日がんばろう!


幸せな時間

ペンネーム : ひまわり

 私の夫は若いとき女の子にモテようと思ってギターを始めたらしい・・・。
その術中にはまった私は、夫にほれてしまった。付き合っている当時、デートでよく楽器屋さんに一緒に行って、何本も何本もギターを見たけれど、当時の私にはデザインや音色の違いがよく分からなかった。

 「これ、すっごい良い音だよね」と、夫が私にうれしそうに言う。私は「うーん、いいかも?」といつも決まって答えていたけれど、実は何も分かっちゃいない・・・。
ところが、今は仕事が忙しくなり、部屋の片隅で、ケースに入った一本のギターが淋しそうに眠っている。

 最近このギターが眼を覚ました。それは高校生と大学生になる二人の娘の前でのこと。娘に自慢したいのかモテたいと思うのか、夫はたまにひく指先の痛さを我慢して、ニコニコしながらチューニングしている。そして、気がつくと、いつの間にか娘たちと三人で楽譜を囲んで、ギターを弾きながらハモっている。西野カナ・YUIの曲を奏でる優しいお父さんの顔、訳ありで始めたギターも今や娘達とのコミュニケーションの一つになっている。
 私はいまだに、ギターの音色の良さは分かってはいないが、夫と娘たちが楽しむ姿に、横からちゃちゃを入れながら、家族団らんの幸せな時間を感じている。

 趣味は趣味でも、自分だけが幸せな時間を過ごせればそれでいい、人なんか関係ないっていう「孤高な」趣味とは違い、周りと一緒に楽しみを共有できる趣味っていいなぁと心底思う。人はどんなに頑張ったって、人との関わりを絶つことはできないもの。たとえ趣味であっても、それは「人もよし、我もよし」、自他祝福になるかなって考えてみることも必要ではないかなと、このごろ思うようになっている私がいる。


ナイスショットさん

ペンネーム : リキッシモ

 「おかえりなさーい、今日は88(ゴルフのスコア)でしたか」
 「それがぁ、あそこで失敗してね、惜しかった」
毎日練習してもなかなか成果は上がってないようだ。

 ゴルフから帰るなり、夫は反省の言葉ばかり口にしているが、それでもけっこう楽しかった様子。子供が育ち、私も一緒にゴルフをするようになり、多少なりともおもしろさを感じている。

 洗濯物をバッグから出しながら、
「あなた、ゴルフって個人プレーだし、親しい友人だと切磋琢磨(せっさたくま)しながらも張り合ったりするでしょう。練習の成果もなかなか現れないですし・・・ 」
と声を掛けてみた。
「いやいや、ゴルフは自他祝福のコミュニケーションだよ。ナイスショットとかナイスパットとか相手をほめながらプレーを楽しむんだ。それにゴルフは奥が深くて、いい時も悪い時もそれなりの成果があるものだよ」
という言葉が返ってきた。

 夫はゴルフを心底楽しんでいたんだと知り、夫と共に楽しんでゴルフができそうな、幸せな気分になった。