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『夕日を浴びながらリラックス』

挿絵

ペンネーム:monica

 夕方、まだ明るいうちにゆっくり入るお風呂。それが私の好きな時間です。朝でもなく、真っ昼間でもなく、すこーし日が傾きかけた夕方。外はまだ明るく、お風呂のお湯も暖かい夕陽を映しているような・・・実際はそんな時間にお風呂に入るなんて滅多にないことですから、なおさらちょっとぜいたくな気分になったりしましてね。

 私の普段の生活では、お風呂は、夕食や片付け、その他もろもろのことを済ませて、休む直前に入るものです。だから、夕方のお風呂は特別なこと。それにしても、私はどうしてこんなに微妙な時間にこだわっているのでしょう。

 子どもの頃の記憶をひもといてみると、母の実家に帰省した時のことが思い出されます。帰省してきた私たち一家、そして母の実家に住む祖父、伯父やいとこたち。みんなが交代で夕食前にお風呂に入ります。祖母や叔母が用意してくれた料理を囲み、久しぶりの再会を祝して乾杯。楽しい食事が始まります。大人たちは心ゆくまでお酒を酌み交わし、子どもたちは食事と食後のデザートを楽しみ・・・お風呂も済ませて後は寝るだけ、という気楽さもあり、夜遅くまでゆったりと過ごします。みんなが笑顔でくつろぐ楽しい時間の前触れが、いつもより早い時間のお風呂だったのです。そんな記憶が夕方のお風呂をすてきな時間に思わせるのかもしれません。

 今は中学生を筆頭に2歳児までの3人の子どもたちの母として、忙しい毎日を送っています。明るいうちに1人でのびのびとお風呂を楽しめるのはいつの日か。と思っていたら、4月に夫が転勤したことで、ひょんなことから週1回、夕方のお風呂が実現したのです。仕事の合間を縫ってのことなので、時間を気にせずにゆったりと、というわけにはいきませんが、夕陽の中で入る15分間はリフレッシュのひととき。神様からのご褒美と思って感謝しています。

  
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