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『ブラジルのバトンメンバー』挿絵

                         ペンネーム:染ちゃん


  家ではゲームかインターネットをするのが、現代っ子の遊びのようです。ブラジルのメンバーも例外ではありません。日本のドラマや音楽を私よりもよく知っています。

 インターネット上にはバトンの情報も多く、メンバーたちはそれを見て私に色々な質問をしてきます。

 メンバーには日本好きな子が多く、いつか日本に行きたいという夢を持っています。その夢に少しでも近づくチャンスを作ってあげたいというのが、私の目標の一つです。

 ブラジルの人は懐が広いといえば聞こえはいいですが、もっと簡単に言えば楽天的。結果までのプロセスをしっかりと考える日本人には、とても真似が出来ないことがたくさんありますが、例えば間違ったらやり直せばいいというシンプルでポジティブな考え方が普通です。

 メンバーに新しい技を教えると、みんなデジタルカメラで動画を撮り合い、それをインターネット上にアップするのです。

 でも、やっぱりバトンを落とした動画はいやらしく、ひたすら練習して自分が納得する動画が取れるまで何回も取り直します。メンバーたちがその集中力を普段のレッスンにも発揮してどうしたら「もう一回!」と言ってくれるのかを考えるのが、私の修行です。

 日本とブラジルのレッスンでは、大きく違うことがあります。例えば、踊りを間違えたり何かアクシデントが起こった時は、直接本人に伝えます。日本のように言葉を濁すということがないために、思ったことをストレートに伝えるのです。
けんかに発展するのじゃないかと、見ているこちらはハラハラドキドキしますが、言われた方も素直にその言葉を受け取るのです。そして、意見はその時その場で言うので、ミーティングを始めれば言葉が途切れることなく続きます。日本人の私なんかは、相手のことを思うと、言葉を濁すのも一つの思いやりと思うこともありますが、ブラジルでは相手のことを思うからこそストレートに伝えるのです。 

 この国に来たばかりの時は自分が言う立場、言われる立場になって苦労しました。しかもお国柄なのか、目上目下という文化はあまりなくて時々困ることもあるのですが、私は日本の良い所は伝えながら、メンバーに接しています。

 どれもが上手くいく訳ではありませんが、少しずつ変わっていくメンバーたちを見ているのはとても楽しく、うれしくなります。

 赴任当時は辞書を片手にレッスン。 道を歩く時はやや早歩き。知っている道以外は歩かない、といった感じでしたが、今ではバスと地下鉄をフルに利用してあっちこっちを探検しています。おかげでレッスンは辞書がなくても困らないほどになりました。もちろん困ったり問題にぶつかることもありますが、周りの人やメンバーに手伝ってもらいながら解決しています。飾り01

 時々教えの話も混ぜながら皆に接しますが、これが一番大変です。日本語にはあってもポルトガル語にはない言葉が多いからです。それでも辞書とインターネットの翻訳や、式典後の教話で先生たちがどんなふうに話しているのか、いつも参考にしています。自分も勉強しながらがんばりたいと思います。

  
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