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『もう少し大丈夫?』

ペンネーム:Gocoo

アメリカに赴任して1年3か月がたつ。日本にいるときにアメリカでの生活をイメージするといろいろなことが思い浮かんだが、その中の一つに広い家と緑の芝生があった。今の我が家にもそれなりの広さの芝庭がある。

前の住人から引き継ぐときに、週に一度は芝刈りをした方がよいと言われた。そこで、慣れない手つきで芝刈り機をあやつり、何とか芝の手入れをしていた。

そんなときに、アメリカでコロナウィルスのパンデミックが起きた。アメリカでの生活に慣れることに必死だったところに、仕事の状況も一変し、気分は芝刈りどころでは無くなった。 ときどき芝刈りのことを思い出すのだが、<まだいいかな><もう少し大丈夫かな>と先延ばしにしていたら、芝生の庭が雑草だらけになってしまい、<しまった>と思ったが後の祭り。それからは知人に尋ねたりインターネットで調べたりしながら一生懸命芝生の回復に努めた。


この辺りは雑草の成長も早く、黄色いタンポポの花を<きれいだなあ>などと眺めていたら、種を飛ばしてあっという間に増えていくとも書いてある。それだけでなく、多くのアメリカ人にとって、芝生の庭は思った以上に大事な存在であること、芝庭の状態が地域の資産価値に影響を与えることさえあることを知った。 芝生の回復には半年以上かかった。それでも、その間に除草の仕方や肥料のやり方などを勉強し工夫しながらしていると、芝が可愛くなり手入れがおもしろくなってきた。

朝晩、近所の人たちが犬の散歩などで我が家の芝生の前を通る。去年はその人たちに<この庭は手入れができていない>などと思わせていたかもしれない。今年は手入れを行き届かせて、近所の人たちがコロナのことを少しでも忘れて、いい気分で散歩をしてもらえるような、そんな芝生にしたいと思っている。

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